普通の会社員だけど乗馬をはじめてみた

ごく普通の会社員が乗馬をはじめてみました

普通の会社員が乗馬を始めたきっかけ

きっかけは乗馬体験の広告

こちらの記事でも書いた通り、私は元々インドア派でお金もないため乗馬をはじめる予定は全くありませんでした。

そんなインドア派の私ががどうして乗馬を始めるに至ったか。それは休日に乗馬体験の広告を見かけたからです。1年前といえば、コロナが5類になり、国民全体の活動が活性化しはじめた時期でした。コロナ禍では外出を控え、ステイホームを満喫していました。しかしいくらインドア派の私といえど、年単位の外出自粛は屋外スポーツへ興味が向くのに十分な期間でした。ついでに30代になり「新しい趣味を見つけたいな〜」と思っていたのでおあつらえ向きな状況でした。

 

乗馬体験は無料

キャンペーン期間中だったため、体験は無料、保険代とプロテクター、ブーツ、ヘルメットのレンタルで2000円ほどかかりました。2000円で乗馬ができるなら、試しにやってみよう!と思い申し込んだのが乗馬クラブ入会への第一歩でした。

実は入会する気はゼロだった

新しいことをしてみたかっただけで、話のネタにでもなればいいなと気軽に申し込んだもので、入会するつもりは全くありませんでした。申込後にクラブのwebサイトを見て入会金が〇〇万円、月会費◎万円だったこともあり、到底手が出せる金額ではありませんでした。

体験乗馬に行ってみた

服装・持ち物

私の場合は服装は上は何でもOKだったためTシャツで、下は長ズボンと靴下であればなんでもOKでしたので動きやすい長ズボンとスニーカーで行きました。持ち物は軍手のみ。汗をかくと思ったので着替えのTシャツとタオル、飲み物を持って行きました。日焼け止めもしっかり塗っていきました。調べてもわからなかったので、赤ちゃんでも使用できる優しい日焼け止めにしました。

 

最寄駅〜クラブまで

乗馬クラブの最寄駅で降りると明らかに乗馬クラブの会員さんが何人かいました。私はあまり道順に自信がなかったので、何食わぬ顔でその人たちについていきましたw

キュロット(ズボン)とカバンから覗く鞭、イキイキとした様子の会員さんに感動を覚えました。

到着、注意事項、着替え

到着してキョロキョロしていると、すぐにスタッフさんが近づいてきて案内してくれました。乗馬の際の注意事項を聞き、持ち物に不足がないか確認され、いよいよ着替えをします。

エアバッグをつけ、ブーツをはき、チャップスという物をブーツの上からつけます。頭の大きさに合わせてヘルメットをつけて軍手をつけたら、いよいよ乗馬体験の本番です。

乗馬体験

ベテランで年上の馬に挨拶

レッスン場に行くと、鹿毛(かげ)の優しそうな眼差しの馬が洗い場にスタンバイしていました。私がレッスン場に入ると、スタッフさんが馬を連れてきて紹介してくれました。自分より年上の馬だとわかり、思わず「よろしくお願いします」と敬語で挨拶してしまいましたw

また、わかっていましたが、馬は自分と比べてかなり大きく、乗れるのかもちょっと心配になりました。スタッフさんが台を持ってきてくれてそれに乗って鎧に足をかけ、ロードバイクに乗る時のように右足が馬のお尻の上を通過するような形で跨りました。

馬上からの目線が高い

馬に跨ってまず驚くのは馬上の目線が恐ろしく高いことです。馬の体高は大体160センチくらいなので乗馬中の目線の高さは2.4mほどになります。初心者が乗馬をするにあたってまずこの「高さ」が一つのハードルになるそうです。人によってはこの高さで動くのが難しく、時々そのまま断念するとのことでしたが、私は大丈夫でした。むしろ視線の高さにワクワクしたのを覚えています。

実は私は高所恐怖症です。高層ビルから下を覗き込むとヒヤッとして動けなくなりますし、下が見えるエレベーターは必死に壁を見つめて風景から目を逸らしますw吊り橋やガラスの階段も一歩も無理です。そんななのでちょっと心配していたのですが、馬の背中の上は大丈夫でした。馬の背中は意外と安定感があるし、地面の土はふかふかだし、エアバッグとヘルメットもつけていることも安心感があったのだと思います。とりあえず第一関門を突破できてよかったです。

まずは並歩と停止の仕方、馬の褒め方

並歩というのは人間で言う歩きのことです。1番基本的でゆっくりな歩き方です。テクテクというような感じでのんびり歩きます。馬の体は当然ですが歩みに合わせて揺れます。体幹を使って上半身はぶれないように。でも下半身は馬の動きに合わせて揺れており、不思議な感覚です。

次に停止のやり方です。張った状態の手綱を拳を握るようにして薬指に少し力を入れ、重心を後ろに移動させます。するとかしこいお馬さんはピタッと止まるのでした。

止まった際にはよくがんばりましたと言うことで馬を褒めます。鬣(たてがみ)の当たりを拍手くらいの力で叩きます。スタッフさんがやると想像より強そうな音がして「痛くないのかな?」とちょっと心配になりましたが痛くないそうです。そうして発進と停止を何度か繰り返し、少し慣れてきた頃、私も平気そうだし、お年寄りの馬なので歩いているだけだと眠そうだと言うことでいよいよ速歩をしてみることになりました。

速歩はちょっと怖い、けど楽しい

速歩は人間で言うと小走り〜ジョギングくらいです。停止からいきなり速足ではなく、まずは並歩で歩きます。発進は踝・踵のあたりで馬のお腹をポンポン、と蹴ります。軽く蹴っても一度止まったお馬さんは動きません。初心者で上手く合図が出せていないのはもちろん、相手はこの道数十年のベテランですから、初心者が乗っているのもわかっていてサボっているようでした。何度か合図を出して、最終的にスタッフさんが追い鞭をして再発進しました。少し歩いたところで、また合図を出すように指示があり何度か合図しました。それに合わせてスタッフさんが後ろ足付近にに軽く鞭を入れるとグンッ!と揺れを感じました。初めての速歩は揺れが大きくて心拍数が上がったのを感じました。一度止まって大丈夫そうか確認され、問題ないことを確認するとじゃあもう一回やってみましょう!とまた速歩。馬の動きに合わせて立つ、座るをしてみます。なかなかバランスが掴めず、体がグラグラしていましたが、これがかなり楽しいです。しかし普段使わない筋肉をかなり使い、だんだん汗をかいてきました。さらに何度かチャレンジして、体験乗馬は終了。記念撮影をして室内に戻り、入会勧誘です。

 


 

入会勧誘

大満足で室内に戻ってくると、いよいよ入会を勧められます。乗るまでは断る気100%だったのですが、乗馬体験が終了した時点で50%くらいまで下がっていました。我ながら単純です。

勧誘は強引なことは一切なく、費用を最初に明示し、メリット・デメリットをきちんと説明した上で、「あなたならライセンス5級まですぐ取れると思う。興味があるならやってみないか」という方向性で勧められました。さらに私の年齢なら、webサイトに載っていた料金よりもかなり安く済むとわかり、ここで断る気持ちが10%くらいまで下がっていました。しかしながら以前の記事でも書いた通り、費用については1番悩みました。

以前の記事はこちら↓

入会の決め手になったこと

入会金・年会費・レッスン費用で少なくないお金が必要になる中、どこが決め手になったかというと

馬が想像以上にかわいかったことも半分くらいを占めていますがもう半分は

外乗に行くことができる

と教えてもらったからです。

外乗というのは、乗馬で浜辺や森、平野など乗馬クラブの外に出かけることができることです。浜辺や森を乗馬できるのは私にとってものすごい魅力です。憧れませんか?馬に乗って自然を駆ける…想像してみて「絶対にやりたい」と思いました。乗馬を初めて1年、私はまだ外乗に行ったことはありませんが、初心者向け外乗なら乗馬をしたことがない人でもできます。でもせっかくなら速歩、駈歩で外乗したいと思い、楽しみを残しておいています。

お金については、奨学金返済もあり厳しいながらもこれまで絶対に収支がマイナスにならないようにしていたため、貯金やボーナスを使えばなんとかなるかと、最終的には勢いで、とりあえずやってみようと思い入会を決意しました。

あと勧誘の際に言われたのはかなりの運動になるのでダイエットになりますよ、とかライセンスを取得すれば履歴書に書けますよ、とか自転車と一緒で一度乗れるようになったら一生乗れますよとかジュニアからお年寄りまでできるので、一生の趣味にできますよ。とかですね。このあたりは事前に調べた際に知っていたので残念ながら決め手にはなりませんでした。

お値段以上の経験は出来ている

1年乗馬を続けてみて、お値段以上の経験は出来ていると感じています。

馬はかわいいし、レッスンごとにできることが増えていくのが何よりとても楽しいです。思った通りにならず悔しい思いをすることも多いのですが、人馬一体となって動けているのを感じることがあったり、近づくと耳を倒して怒っていた子がすんなりお手入れや馬装をさせてくれるようになったりしたその瞬間がたまりません。現在は冬のうちにライセンス5級を取得して4級取得に向けて練習中です。乗馬クラブで知り合いや友人も増えて交友関係が広がったのも大きな変化でした。以前の記事にも書いた通り、体調を万全にするためにお酒をやめてしっかり寝るようになったので健康的になりました。風邪を引くこともほとんどなくなりましたしちょっと痩せました。

少なくないお金がかかることですので、気軽に勧めることはできないのですが、興味がある方は体験乗馬や初心者でもOKな外乗に行ってみてはいかがでしょうか。